江戸時代、多くの大衆が見て楽しむ大人気のメディアだった“浮世絵”。

葛飾北斎や喜多川歌麿が活躍する直前の1791年、上方(京都・大坂)でも浮世絵が作られるようになったといいます。

その作品の数々を常設展示しているのが『上方浮世絵館』。場所はなんと法善寺の門前!  最高のロケーションです。

 

入口で迎える大きな猫が、撮影ポイントとして大人気

出典: icoico

江戸時代は道頓堀の周りに芝居小屋が多くあり、千両役者の方々が、法善寺に願掛けにお参りに行ってから舞台に臨んだといいます。

法善寺から上方浮世絵館に伸びる道は、実際に多くの役者が練り歩いたことでしょう。

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「上方浮世絵を共有する喜びを分かち合いたい」という館長の高野征子さん。

雅な猫がお出迎えする浮世絵館の入り口は、撮影スポットとして大人気です。高野さんと、記念にパチリ!

 

盛らない! ありのままの役者を愛する上方浮世絵

館は2Fから4Fが展示室になっていて、外観のイメージより、驚くほど広々としています。

版画の性質上、和紙や絵の具は光に弱いので、館内は少し薄暗くなっていますが、それもムードを高めています。

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上方浮世絵は美人画や風景画は少なく、道頓堀の歌舞伎芝居を描いた役者絵がほとんどで、しかも江戸の役者絵に比べて、美化していないのが特徴。

役者を生身の人間として尊敬する上方の文化は、浮世絵にもはっきりと出ているのだそうです。

ちなみに、謎の多い浮世絵画家・東洲斎写楽も、上方出身者ではないかという説があるのだとか……!

 

3ヶ月に1度入れ替わる企画展が大迫力!

展示スペースでは、3ヶ月ごとに入れ替える企画展示のほか、版木や浮世絵の制作道具などが展示されています。

8月末までは『納涼 夏芝居』。暑い夏によく上演される芝居を題材にした取り上げ、展示されていました。

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春暁斎 北晴の『いろは仮名四谷怪談』。

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寿好堂よし国の『ねりもの図』。

上方浮世絵館には、服飾関係の学生さんがよく来られるとのことですが、納得です!

浮世絵はファッション雑誌みたいな役割もあって、役者さんは合わせ方が当時の最先端。柄と柄の合わせた方がとても粋で、着こなしの参考にもなります。

9月3日からは、『浮世絵のいろいろ~きいろ編~』が開催!

日本の伝統色は、とても繊細で美しく、黄色といっても驚くほど種類があります。

企画展では毎回30点の作品が並ぶといいますから、見応えがあること間違いありません。

 

法善寺にお参り後、浮世絵鑑賞は鉄板コース

出典: icoico

1Fのミュージアムショップでは、 浮世絵グッズや、日本の伝統をデザインした商品を販売しています。

今はお芝居やイベントを見に来る方々が、まず法善寺にお参りして、この上方浮世絵館に寄って待ち時間を過ごして、そして歌舞伎を見に行くという人も多いのだとか。

道頓堀の“粋”を堪能できるぜいたくなコースですね!

【施設情報】
上方浮世絵館
●LOCATION
〒542-0076 大阪府大阪市中央区難波1-6-4
●TEL
06-6211-0303
●開館時間
11:00〜18:00(入館は17:30)
月曜日(休日の場合は翌日)

文・写真/田中稲

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