“難波大社”や“いくたまさん”と呼ばれ、地元の方々から親しまれている『生國魂神社』。谷町9丁目駅から徒歩4分ほど。大きな鳥居が目印です。

 

大阪最古にして、大阪の総鎮守とされる歴史に驚き!

出典: icoico

正式名称は“いくくにたま”と読みます。その歴史はなんと2700年!

社伝によれば、初代・神武天皇が、国土の平定・安泰を願い、国土の守護神である生島大神・足島大神をお祀りされたのが始まりであると伝わっています。

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正史で初めての登場は、『日本書紀』の第36代・孝徳天皇の条。歴史の古さに驚きです……!

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御神徳は、万物創造、生成発展、五穀豊穣、家内安全、健康長寿、縁むすび、社運隆昌です。

 

日本8万社のなかで唯一の「生國魂造(いくたまづくり)」

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また、御本殿の“生國魂造(いくたまづくり)”と呼ばれる建築も注目ポイントのひとつ。

本殿と幣殿の屋根がひとつの“流造(ながれづくり)”という建築様式で作られています。

なんとこの生國魂造が施されているのは、全国に約8万もある神社のなかで、ここだけ! ぜひ、じっくりと観察してみてくださいね。

 

「生玉の杜」エリア11社を巡る!女性に大人気「鴫野神社」の縁

本殿左の階段を降りると『生玉の杜』へ。ここには11社の神様が祀られています。

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『浄瑠璃神社』は、芸能上達の神様。近松門左衛門ほか、文楽関係諸霊が祀られています。

火おこしの道具が神社の名前になっている『様鞴(ふいご)神社』は、商運・金物の神様。例祭には刀匠による刀剣鍛錬神事が行われ、秋の名物行事となっています。

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『家造祖(やづくりみおや)神社』は、家づくりの神様。なんと、家づくりの祖神をお参りする神社は全国でここだけなんです! 土木建築業界の信仰があついのはもちろん、家庭円満の神様としても親しまれています。

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そして、11社のなかで特に人気なのが『鴫野(しぎの)神社』!

もとは弁天島にあり、淀姫が敬っていたそう。生國魂神社内に遷座してからも、“女性守護の神”として信仰を集め続けています。

特に、“悪縁を断ち切り良縁をつなぐご利益がすごい”と熱心にお参りする人が後を絶たないのだとか。

提灯に描かれた錠前には“心”という文字が。これは、“心のなかは誰にも知らせない”ということなんだとか。絵馬にも描かれており、その意味の通り絵馬に書くのも性別と年齢(数え年)と干支だけ。

願いは“本人と神様のみぞ知る”ということなのですね。

 

井原西鶴に織田作之助…上方文化を盛り上げた偉人たちの銅像も

また、このあたりは上方伝統文化発祥の地として知られており、その風情も神社に残されています。

“好色一代男”などで知られる井原西鶴の銅像も。井原西鶴はこの生國魂神社で、一昼夜で4000句を作る句会を興行したといいます。“西鶴の超人伝説ここにあり”ですね。

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大阪を題材にした小説を多く残した作家、織田作之助の像もあります。

織田作之助は生國魂神社の近くで生まれ育ったそうで、『木の都』という小説には生國魂神社が登場しますよ。

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そのほか近松門左衛門の『曽根崎心中』は、生國魂神社境内が舞台となっています。文学好きの方にとっても、胸が熱くなるスポットですね!

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毎年7月11日・12日には大阪三大祭りのひとつ『生國魂祭』、8月11・12日には神社に能が奉納される『大阪薪能』が開催されます。

また、9月の第1土曜・日曜は、上方落語の祖・米澤彦八の遺徳を偲び、上方落語協会の落語家が総出演する『彦八まつり』で賑わいますよ。

いろいろな楽しみ方ができる、大阪最古の神社“いくたまさん”。お参りの合間には、おみくじをひいたり、御朱印をいただいたり……。1日ゆったりと時間を取って行くのをおすすめします。

【施設情報】
生國魂神社
●LOCATION
大阪市天王寺区生玉町13-9
●TEL
06-6771-0002
●営業時間
9:00~17:00
季節により異なる
●定休日
無休

文・写真/田中稲

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